豊田通商、オーストラリアの中古車買取・販売事業者を買収

豊田通商は1月30日、オーストラリアで中古車の買取・販売事業を展開するMCT Automotive Group Pty Ltd(以下、MCT社)を、現地法人を通じて2月2日付で買収すると発表した。
同国の人口増加を背景とした中古車需要の拡大を見込んだ動きで、同社のモビリティ事業における地域展開の拡大につながる可能性がある。

オンライン買取と店舗販売を組み合わせた事業モデル

MCT社は2019年に設立され、ウェブサイト「Cars4Us」を通じてオンライン買取事業をオーストラリア全土で展開してきた。
個人からの車両買取に加え、事業者向けの卸売やクイーンズランド州2拠点での小売店舗運営も行う。
豊田通商による完全子会社化後も、既存のブランドと事業体制は継続される予定だ。
人口増加を背景に中古車市場の拡大が継続
オーストラリアは自動車の普及率が高く、継続的な人口増加により中古車市場の需要拡大が見込まれている。
同国の人口は2024年時点で約2,680万人とされ、移民政策により今後も増加が予測される地域の一つだ。
豊田通商はこれまで、アフリカや東南アジアを中心に中古車オークション事業や検索サイトを展開してきたが、オセアニア地域での中古車流通事業への本格参入は今回が初めてとなる。
先進国市場での展開、事業モデルの汎用性が焦点に
今回の買収は、豊田通商がこれまで注力してきた新興国市場とは異なり、法規制や消費者保護が整備された先進国市場での事業展開となる。
MCT社の事業モデルが他の先進国市場にも応用可能かどうかは、今後の展開を占う要素となるだろう。
また、オーストラリア市場では既に大手中古車販売事業者が複数存在しており、オンライン査定・買取サービスも一般化している。MCT社が2019年設立という後発ながら事業規模を拡大してきた背景には、特定地域での店舗展開と全国対応のオンライン買取を組み合わせた戦略があるとみられる。
激しい競合環境下での持続的な成長性は、今後の運用実績を通じて検証されることになるが、ここで得られる知見は将来的に他地域への展開を検討する際の大きな試金石となるはずだ。
