ユーザー重視の買取体験で車業界に透明性を。ネクステージ戦略責任者インタビュー

ネクステージ特集

査定交渉なしで、一発で金額を提示。

株式会社ネクステージが展開する「フルスイング買取」は、売り手に安心と納得を届ける買取スタイル。全国約350店舗の販売網と自社一貫体制を活かし、中間コストをかけないことで高額査定を実現してきました。LINEによる「残す」査定通知フローや48時間の価格保証といった取り組みも結果に結びつき、業界の不透明な慣習に風穴を開ける存在となっています。

なぜ、こうしたユーザー起点のサービスが生まれたのか。

この記事では「フルスイング買取」の推進を担う、商品企画本部次長・藤井優太氏に、サービス構築の背景と変化する買取市場への戦略的視点を聞きました。

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目次

自社一貫体制が裏付ける高額査定とユーザー視点のサービス設計

「無駄な交渉なしで高額査定を提示する」――ネクステージが提供する「フルスイング買取」が掲げるのは、これまで価格交渉が当たり前だった車買取に一石を投じるものです。
交渉が不要なほどの高額査定、残る形での査定金額の明示、有効期限内の価格保証、そして「愛情査定」と銘打った丁寧な査定対応。ユーザー視点に立ったサービス構築の裏側には、「自社一貫体制」というネクステージならではの基盤がありました。

藤井:ネクステージが高額査定できる一番の理由は、買取から販売まで、自社で一貫して行える体制にあります。ネクステージは全国に販売店を展開しているので、買取の需要がなくなることはありません。また、中間業者を介さないことで余計なコストがかからないため、その分を査定額としてしっかりお客様に還元できるんです。

この強みがあることで、お客様視点に立ったサービスにも注力できています。

ネクステージ藤井さん
藤井 優太(ふじい・ゆうた)氏
株式会社ネクステージ 買取事業部次長

買取営業として現場に携わり、買取店店長を5店舗経験。2022年11月より、買取事業部次長に就任。店舗マネジメントや低迷拠点のフォローをはじめ、スタッフとのコミュニケーションを通して「フルスイング買取」の徹底を担う。

例えば、金額を明確に提示することや査定額を保証することもネクステージならではのサービスです。車買取業界では、査定金額をあいまいにしたり、契約後に減額する業者が多くいました。しかし、そもそも高額な物の売り買いにおいて見積書を出さないのは、ありえないと思うのです。
一般常識で考えれば、高価なものほど査定金額を明示するべきなのに、そうしないことが常態化してお客様に不安を与えている。そうした業界の非常識な面をなくすためにも、LINEのトークで「金額提示カード」をお渡しし、目に見えるかたちで金額を提示したうえで、48時間の有効期限内であればその金額で買取をするサービスを取り入れたんです。

これにより、お客様は不安が減り、納得感を持って契約できます。私たちにとっても、商談がスムーズになるというメリットが生まれました。

また、お客様に信頼され、満足いただけるサービスとして、「愛情査定」にも力を入れています。愛車を汚してしまわないように、ハンドルやナンバー、シートにカバーをした状態で査定を行うといった、愛情をもって車に接することを、全スタッフに徹底しているんです。
こうした「フルスイング買取」に付随するサービスは、お客様の声を聞き、どんなかたちのサービスがお客様に喜んでいただけるかというところから設計しています。高額査定はもちろん、お客様が安心できる丁寧なサービスを提供することで、提示価格にもよりご満足いただけるのではないかと思います。

時代に合ったユーザー価値観に対応する“納得”の作り方

車業界全体への不信感や、カーシェアやカーリースなどの車を持たない選択肢の浸透などを背景に、中古車買取市場におけるユーザー行動や価値観は大きく変化しています。こうした流れの中で、車買取のあるべき姿は「シンプルかつ高額な価格提示」だと、藤井氏は語ります。

藤井:近年は特に、車に対する価値観が「所有」から「利用」へ変わってきているのを感じます。若年層を中心に、車を手放してカーシェアやサブスクリプションを利用する方も増えていますよね。そうした価値観やライフスタイルの変化から、ディーラーでの下取りではなく、車買取を選ぶ方も増加傾向にあります。ネットの普及によってユーザーの知識量が増えれば、さらに買取市場は広がっていくでしょう。

そうした背景もあり、お客様の価値観も「情報の透明性」や「納得感・安心感」を求める傾向が強くなっています。
これまでは「高く売れればいい」とシンプルに価格を重視する方が多かったんですが、今は「なぜその金額なのか」「減額されないか」を重視するお客様が増えました。ユーザー行動としても、相見積もりやオンライン査定、口コミチェックなどが当たり前になっているので、中古車買取業界は売り手市場に変わってきているのではないかと思います。

その点を踏まえ、買取営業側としても「少しでも安く買う」より、「高い査定額を明確に提示する」ことが、今の時代に合った車買取のあり方だと実感しています。交渉前提ではなく、シンプルに高い金額を提示する。それが最も納得感・安心感につながると思うので、一番注力しているところです。実際、他社査定額と比較いただいた上で、よい印象を持って戻ってきてくださるお客様も多いんです。

また、ネクステージが重視するのは、金額だけでは測れない「納得」の顧客体験です。例えば、来店予定がわかっているお客様に対しては、スタッフが事前に店前で待機して笑顔でお迎えする体制を整えています。また商談の際には、基本的にお名前で呼びかけることを、全スタッフで取り組んでいるんです。

こうした丁寧な接客は、初対面でも安心感を生む第一印象につながります。やはり休日などは多くのお客様が来店され、お待たせしてしまうこともあるので、少しでも気持ちよく感じていただけるように意識しています。

また対面だけでなく、Googleの口コミなどの非対面での応対にも力を入れるようになりました。顧客サービスの品質向上において、口コミの評価は非常に重要な参考資料です。ウェブ上の公開された場で、ネガティブなコメントにも1件ずつ真摯に向き合うことは、コメントいただいたお客様だけでなくそれをご覧になってる方に対しても、ネクステージの姿勢を届ける手段になります。

この取り組みを始めてから、ネガティブコメントの比率が月間で18.7%から12.4%に改善されました。少しずつですが、顧客サービスの品質改善につながっていると感じています。

お客様の声に向き合い、見えないところでも見える場所でも、信頼を積み重ねていけたらと思います。

目指すのは車流通のインフラ的「みんなに愛されるクルマ屋さん」

ネクステージ藤井さん2

ネクステージの組織設計とサービスプロセスは、価格やスピードといった表面的な競争にとどまらず、ユーザー一人ひとりの体験価値と感情に深く寄り添うスタンスを感じます。その背景には、車業界をけん引する自社の立場を俯瞰的に見た視座がありました。

藤井:ネクステージが目指すのは、「車流通のインフラ的存在」です。ネクステージではすでに販売・整備・車検・中古車買取・自動車保険まで、車に関するあらゆるサービスをワンストップで提供する「生涯取引」を展開しています。それができるのも、全国展開を進め、業界でもトップクラスの小売台数を誇っているからこそです。この点が担保できているから、ユーザー体験の向上にも注力できるんです。

「フルスイング買取」スタートから約5年が経ち、全国をカバーできるようになった今、私たちが次に目指すべきは何か。それは買取数を増やすよりもお客様にいかにストレスをかけず流通に携わっていくかを考えることです。

そこで会社全体として、顧客満足度にもしっかり目を向ける方針を掲げました。

その実現には、スタッフの教育体制も欠かせません。ネクステージでは「Nブック」という自社マニュアルをベースに、スタッフ教育を行っています。
すべてのスタッフがプロフェッショナルとしてお客様の前に立つことができるのは、私たちの強みだと思います。それが、金額提示だけではない「納得感」を生み出すユーザー体験にもつながるのではと思います。

また、ネクステージは2023年から、企業理念を「みんなに愛されるクルマ屋さん」に改定しました。
当時、車業界のさまざまな問題が社会的に広く知られていく中で、ユーザーの皆様からの厳しい目線を強く感じるようになりました。

中古車を利用されていないお客様でさえ、この業界に厳しい目線を向ける時代の中、「みんなに愛されるクルマ屋さん」を実現するためにできることは何か。そこで、車業界のリーディングカンパニーとして、この業界をより透明性のあるものにけん引していこうと、一気に方向転換が進んだんです。

理念の改定にともない、社内制度の改定も進み、以前から取り組んでいたユーザー重視のサービスという目線が、現場スタッフにもより浸透したと感じます。
さらに、「みんなに愛されるクルマ屋さん」を目指す一環として、CSR活動にも力を入れるようになりました。
ネクステージは現在、全国約350店舗と多くの地域に出店が進んでいます。交通安全や防犯・防災活動への協力、地域イベントへの協力、職場体験の受け入れなどを通して、地域の皆様にネクステージが必要な企業だと思っていただけるような活動をしていけたらと思っています。そして社員の中にも、地域のインフラになっていける存在としての価値観が育っていけばと思います。

お客様が求める「車のプロ」を育て続けることが未来につながる

テクノロジーの進化やユーザーの知識量の変化など、車買取の環境はどんどん変化しています。業界のリーディングカンパニーとして、ネクステージは車買取業界の5年後をどう見ているのでしょうか。ネクステージが目指す未来を教えていただきました。

藤井:今後はテクノロジーの進化を活用した、非対面での契約がより広がっていくと思います。ネクステージでも、すでにLINEを活用した査定や契約フローは展開されており、ご希望の場合は非対面のまま電子契約による取り引きも可能です。そうした取り引きの多様化を踏まえ、ネクステージでもLINEに限らず、さまざまな媒体を用意し、お客様のニーズに合わせた対応ができるようにしています。


ただ、やはり金額が大きく、安心や安全が求められる商品なので、基本は対面でしっかり対応するスタイルが、今後も軸になると思います。だからこそ、これからも現場でしっかり通用するプロフェッショナルを育てることに、全力で取り組んでいくつもりです。

ネクステージに行けば、販売、整備、買取、どの部門でもプロフェッショナルがいる。「ネクステージならプロのアドバイスが受けられる」と思って来店くださるお客様に対して、希望に沿ったサービスが提供できるよう、スタッフ一人ひとりを育てることが、5年後の強みにつながっていくと思っています。

たとえ時代が変わっても、明確な査定基準や納得できる価格提示を通じて、お客様に信頼されるサービスを提供し続けたいと思います。

取材を終えて

査定価格だけでなく、安心や納得といった「目に見えない価値」をどう届けるか――その問いに真摯に向き合い、ユーザー視点でサービスを磨いてきたネクステージの姿勢は、車買取を“価格の競争”から“体験価値の競争”へと導いています。

時代の変化を捉え、ユーザーが本当に求めるサービスを追求する姿勢。そして、車業界のリーディングカンパニーとして、業界全体に向けられる厳しい目線を払拭しようと、会社全体が透明性と誠実さを軸にまい進していること。
その歩みの中で育まれた「愛情あるサービス」は、安心と納得を重視する現代のユーザーに確かな共感をもって受け入れられていくのではないか――。そんな未来を感じさせるインタビューでした。

※この記事は2025年8月時点の情報で制作しています

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