バイヤーは「売る人」から「カーライフの伴走者」へ。オートバックス トップバイヤーの目利き、心意気

オートバックス特集

「クルマ好きのDIY派が集う場所」から「車のことを話しに行ける場所」へ、顧客体験の深化を図るオートバックス・スクエアカーズ。その旗艦店である「オートバックスカーズ かしわ大井」には、オートバックスの代名詞ともいえるカー用品の代わりに、整備済みの高品質車がゆったりと展示されています。

同店の狙いは、車に詳しくない人や、これから車を持ちたい人にも気軽に立ち寄ってもらえる、カーライフのスタート地点になること。当然ながら、同店のバイヤーには、旗艦店としてのブランド価値を支える力が求められます。

新たなブランド戦略のロールモデルとなる同店は、どんなバイヤーをどのように育てているのでしょうか。バイヤーとして多くのお客さまに愛された後、現在は同店の買取部門のリーダーを務める河渕一平氏に話を聞きました。

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目次

来店のハードルを下げ、カーライフの入り口を支える存在に

ネットで車が探せる今、店舗の存在価値は「体験」にあるといっても過言ではありません。特に、中古車市場をけん引する若年層はネットとの親和性が高く、情報収集は得意です。よって、彼らの来店動機は「収集した情報を検証すること」である場合が多いのです。

「オートバックスカーズかしわ大井」は、そうした購買行動の変化に注目し、お客さまが体感による安心と確信を得られる場をめざしてスタートした店舗です。オートバックスグループの買取部門において、顧客の心情に寄り添う接客で高い成績を残してきた河渕氏がこの店舗に配属されたのは、自明の理だといえるでしょう。

河渕:かしわ大井では、買取部門のリーダーを拝命し、仕入れ関係や経営の知識を身につけつつ後進の指導にもあたっています。来店査定と出張査定で担当者が分かれていますが、どちらも伝えているポイントは同じ。お客さまの話をよく聞き、状況を理解して、最善のアドバイスをすることです。

オートバックス河渕氏

河渕 一平(かわぶち・いっぺい)氏
オートバックスカーズかしわ大井 リーダー

自動車関係の学校を卒業後、オーディオメーカーに就職。オートバックスの店舗で販売に従事したことが縁で、オートバックスセブンから声がかかり転職した。ピット、車検フロント、カー用品販売を経て車買取部門へ。整備士の資格を生かした豊富な知識をもとに「高く買うための提案」をする姿勢がお客様の信頼につながり、ずば抜けた成績を残した。現在は、2024年にオープンしたオートバックスグループ初の大型独立型中古車販売店「オートバックスカーズかしわ大井」で買取部門のリーダーを務める。

河渕:バイヤーは、端的にいえばお客さまから車を買い取って販売する仕事です。しかし、査定や来店の段階で、お客さまの意思が固まっているとは限りません。この点を理解していないと、「買いたい」という気持ちが前面に出た自己中心的な接客になり、お客さまを困惑させてしまいます。
忘れてはいけないのは、「売ったほうが良いのか」「売るとして、今がベストなのか」「ここで売っていいのか」と悩んでいるお客さまがほとんどだということ。

特に、車の売却が初めての方は不安が大きいはずですから、緊張をほぐす過程が必要です。そのためには、接客に加えて、お店のつくりや雰囲気を変えていくことも重要でしょう。そこで当店は、強引に「売らされる」「買わされる」といった心理的なハードルを取り除き、ふらっと立ち寄っていただける場所を目指してオープンしました。売却を検討している方だけでなく、単純に車が好きな方、これからのカーライフについてアドバイスがほしい方などが気軽に訪れて、アドバイザーとフラットに話をして帰る。そういう関係性を積み重ねていって、将来的に売却をするタイミングで当店を最初に思い出してもらえたら、こんなにうれしいことはありません。

こうした店舗の意図や性質も鑑みて、これまで以上にお客さまの立場に立ち、お客さまにとっての最善を探すことで信頼関係を築いていこうとみんなに呼びかけています。

悩んで迷ってつかんだ、バイヤーのあるべき姿

とはいえ、バイヤーとして結果を出そうとすれば、誰でも手元の売上が気になるもの。河渕さんも、キャリアの中で「買えない時期」を経験し、もがきながら現在のスタイルにたどり着いたといいます。

河渕オートバックスに入社後、ピット業務、車検フロント、カー用品販売を経て買取販売部門に移りました。順調にキャリアを積んでいるように見えるかもしれませんが、結果が出ずにつらい思いをした時期も少なくありません。

特に、出張査定には苦しみました。査定には、店舗に持ち込まれた車を査定する「来店査定」と、お客さまのご自宅などに伺って査定する「出張査定」があります。前者はお客さま自身の意思でオートバックスグループを選んでくださっていますが、後者は一括査定サイトからのお申込みがほとんどで、中には「オートバックスって買取もしているの?」「オートバックスなんて知らない」というお客さまもいらっしゃいます。しかも、競合他社と一緒に愛車を拝見することが多いので、どうしても現場は取り合い、奪い合いになります。今は買取業者も淘汰されて状況が変わってきていますが、私が初めて現場に出たときには、1台の車を20人ほどのバイヤーが取り囲んでいました。まさに、飴に群がる蟻のような状態ですね。

そこで私がどうしたかというとーー、何もできなかったんです。輪の外側で、競合他社のバイヤーの立て板に水の説明をただ聞くだけでした。やっとお客さまと会話ができても、「とにかく他社に負けないようにしなきゃ」と焦ってまくし立ててしまって。そうすると、どんどん言葉が雑になって、お客さまの心証が悪化する悪循環に陥ります。「関西弁があかんのちゃうか」とか、「目が血走ってるからか」とか…。真剣に悩みましたよ。

でも、少し冷静になって俯瞰してみると、いろいろなことが見えてきたんです。まず、即決してもらおうと急いだ結果、高圧的に感じられる言葉遣いになったり、お客さまの疑問をはぐらかしたりする自分の言動がお客さまの不信につながっていることがわかってきました。また、査定の方法や、提示された査定額に対してはもちろん、見知らぬ人間が査定にくること自体を警戒しているお客さまがとても多いということもわかりました。

そこからですね。出張査定にせよ来店査定にせよ、お客さまが言いたいことを言える雰囲気づくりを第一に考えるようになったのは。笑顔できちんと名乗ったうえで、積極的に雑談をして緊張をほぐし、「お客さまのことを知る」ことに集中しました。心からそういう気持ちで接していると、お客さまにも私に他意がないことが伝わります。お客さまのほうから「なぜ売ろうと思ったのか」「次はどんな車に乗りたいのか」といった話をしてくださるようになり、「あなたにお願いしたい」と言ってもらえることが増えていきました。

お客さまのベストを考え続ければ、自然と結果はついてくる

焦らせない。嘘をつかない。一つひとつ丁寧に見る。お客様の話をじっくり聞くーー。河渕さんが実践したのは、オートバックスカーズの理念でもある「正直商売」そのものです。自分の成績、ひいては自社の売上よりもお客さまにとっての最善を考えるスタンスが信頼を呼び、結果として売上に結びつくようになりました。

常に意識しているのは、「できるだけお客様のご要望にお応えする」ことだといいます。

オートバックス河渕氏

河渕バイヤーとして走り出したばかりのころ、「まだまだ車検が残っていて乗る予定だけど、金額が知りたい」と査定にいらした方のお車を拝見したことがあります。その際にオイルの滲みを見つけました。このような車の買取は、私たちにもリスクがあります。まだ滲みの段階ですし、しばらくは問題なく走れるでしょう。しかし、車検が切れるのを待てば状態はより悪化し、途中で止まるリスクもある。何より、売りたいと思った時には査定額はかなり低くなっているはずです。

それで、丁寧に今の状態を説明し、「今の段階なら大掛かりな整備は不要だし、高く売れます。できるなら早めの乗り換えを検討したほうがいい」とアドバイスしました。お客さまはとても喜び、その後もさまざまなタイミングで私に相談してくださるようになりました。

高く売れれば、乗り換えの選択肢も広がります。なにより、愛車の価値を認めてもらえればうれしいですよね。そのときの満足感がきっかけとなって、長期的に良い関係を築けることも少なくありません。それからは、自社の利益のためというより、お客さまに喜んでいただくために、査定額を少しでも上げる方法をお客さまと一緒に考えるようになりました。
これからの私の役割は、こうした経験から得た学びを後進に伝え、一人でも多くの良いバイヤーを育てていくことです。お客さまにとってのベストを考えることは、一見すると回り道に思えますが、決して遠回りではありません。むしろ、それこそが最短で売上を伸ばす方法だということを全員で共有し、同じ方向を向いて日々の業務に取り組めるよう指導を徹底していきたいと思います。

喫緊の課題は、「カーライフの伴走者」としてのオートバックスを知ってもらうこと

河渕さんの熱い指導のもと、「オートバックスカーズ かしわ大井」では、顧客想いのバイヤーが続々と育っています。中古車販売店のイメージを覆すステージと、そのステージを輝かせる人材が揃った今、最大の課題は「知名度を上げること」にほかなりません。

河渕:いま、査定の大部分は一括査定です。市場価格の相場感がつかめるうえ、競合させることで価格が上がりやすいとあって、少しでも高く売りたい方は一括査定を選びますよね。私たちも、かなり広いエリアをカバーして、日々お客さまのもとへ足を運んでいます。

そこで感じるのは、オートバックスが買取をしていることの認知の低さです。1996年から「正直商売」を掲げて中古車買取・販売事業に参入しているにも関わらず、オートバックスといえばカー用品、のイメージは驚くほど強いのです。

今後、ブランドの刷新を進めていくには、「買取から販売・整備・カー用品まで一任できる」というオートバックスカーズの強みを一人でも多くの方に知ってもらう必要があります。そのためには、ブランド展開の起点となる「オートバックスカーズかしわ大井」の成功が欠かせません。

街道沿いで当店を見かけて立ち寄ってくれたり、出張査定から当店を選んでくれたりする方を大切に、お客さまのカーライフをトータルサポートできるアドバイザーとして力を発揮していきたいと思います。

取材を終えて

河渕さんとお話をしていると、自然と浮かんでくる顔がありました。河渕さんのインタビューに先立ってお話をお聞きした、オートバックス・スクエアカーズ代表取締役・倉林真也氏です。
倉林氏は、中古車を選ぶお客さまの気持ちに寄り添い、正直商売を貫ける人材を育成することの重要性を強調していました。河渕氏の言葉の端々から感じられる篤実な人柄は、まさに倉林氏が理想とする人材像そのもの。同じ方向を向いて仕事をするとはこういうことかと、オートバックスイズムの浸透ぶりに舌を巻きました。

「オートバックスカーズかしわ大井」から始まるリブランディングが、私たちのカーライフを変えてくれるかもしれません。

※この記事は2025年9月時点の情報で制作しています

この記事で紹介したサービス

基本サービス

サービス名オートバックス
店舗持ち込み査定あり
無料出張査定あり
無料車両引取りあり
対応地域全国

セールスポイント

  • 丁寧な接客
    オリコン顧客満足度®調査 車買取会社「担当者の接客力」にて6年連続1位に輝いています。
  • 査定価格5日間保証
    見積書の発行日を含め5日間にわたって査定価格が保証されるため、他社サービスと比較検討する時間をとることができます。
  • 書面の見積書発行
    書面の見積書発行により、言った言わないなどの不安を払拭。さらに査定後の減額は一切ないというのも、顧客に寄り添ったサービスです。

企業情報

企業名株式会社オートバックスセブン
設立1947年2月
事業内容オートバックスグループ店舗のフランチャイズ本部としてカー用品の卸売および小売、車検・整備、車買取・販売、板金・塗装等
所在地東京都江東区豊洲5-6-52 NBF豊洲キャナルフロント
代表者代表取締役 社長 堀井勇吾
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