非対面で挑む、ユーザー起点のクルマ買取。車買取カルモくん戦略責任者インタビュー

2025年6月、車買取市場に新たな風を吹き込んだのが、ナイル株式会社の「車買取カルモくん」です。
実車査定なしの完全非対面・契約直後に入金・どんな車でも最低5,000円以上の買取保証・乗り換えで最大10万円キャッシュバック──。
参入からわずか3ヶ月で、従来の常識を次々と覆す取り組みを打ち出し、他に類を見ない存在感を放っています。
同社はこれまで、カーリース事業「カーリースカルモくん」を通じて、完全非対面というスタイルで業界に変化をもたらしてきました。
その知見と実績を背景に、なぜこのタイミングで車買取に乗り出したのか。
そして、どのような戦略で勝機を見出しているのか。
買取事業を率いる執行役員 兼 事業CCOの岩﨑圭介氏に話を伺いました。
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カーリース事業から生まれた「ワンストップ買取」戦略
「なぜ、カーリース事業者が車買取を?」 そう疑問を抱く人も少なくないでしょう。
しかし、岩﨑氏は、むしろこの組み合わせこそが自然な流れだと語ります。
ユーザーのカーライフ全体を通して並走するサービスこそが、真に価値ある体験につながる。そうした考えが、買取事業立ち上げの原点にありました。
さらに、カーリース事業で非対面取引を積み重ねてきた経験から、「車の買取もオンライン完結できるはず」という仮説も、当初から事業設計の前提に据えられていたといいます。
岩﨑:リース契約者様に対して、車を使い始めるところから手放すところまで、ワンストップでサポートする体制を整える。それが、私たちが買取事業に取り組んだいちばんの理由です。

ナイル株式会社 執行役員/自動車産業DX事業部 事業CCO
コンタクトチャネル領域で立場の全く変わる3社(BPOでのオペレーション管理・企画、事業会社の経営企画での全社BPR、自然言語処理技術を持つAIベンチャーでのセールス・マーケティング責任者)で20年以上高度化に従事した後、2021年にナイル株式会社に入社。カスタマーサクセス機能と債権回収機能の立ち上げに携わり、現在は事業CCOとして、セールスからカスタマーサクセスまで、顧客接点全体のマネジメントを担う。
カーリースは車の販売とは異なり、最長で11年にも及ぶ契約期間中、継続的に接点があるサービスです。だからこそ、最後まで責任を持ってお付き合いするのが、私たちにとってはごく自然なことだと感じたんですね。実際、お客様との会話でも「前の車はどうすれば?」というご相談は多く、乗り換え前提でカルモくんを検討される方も少なくありません。
その中で「車がない期間をつくらないようにしたい」「引き取りから納車までスムーズにしたい」といったご要望に応えるには、買取を自社で担うことがベストだと考えました。
そして、もうひとつ大きかったのが、我々がもともと非対面での契約やコミュニケーションを前提にしたカーリースを展開していたという点です。
「非対面に慣れているお客様が相手なら、買取もオンライン完結のほうがむしろ喜ばれるのではないか」という仮説は、構想段階からありました。
実際にやってみて、多くのお客様から好意的な反応をいただいています。車両情報はお電話でヒアリングし、あとは写真を送っていただくだけ。現車確認なしで金額を提示し、最短で即日入金まで完結できるこの仕組みに、「感服した」「査定のために時間を取らなくてよいのがありがたい」というお声もいただいています。
もちろん、実車を見ない査定には一定のリスクもあります。でも今の時代、「なるべく手間なく売りたい」「人に会わずに進めたい」といったニーズは確実に存在します。
そうしたお客様の声に応えられる非対面モデルは、カルモくんにとって大きな強みですし、私たちだからこそ提供できる価値だと思っています。
出口戦略「小売りのパティオ」が支える攻めの査定
現車を見ずに査定するというのは、車の状態ひとつで数万円〜十数万円の差が生まれる車買取において、大きなリスクをともなう挑戦です。
当然、リスクを緩和しようとすれば、査定額は下げざるを得ない。それでも、車買取カルモくんはオンライン完結の仕組みを維持したまま、攻めた価格提示を実現しています。
その背景にあるのが、2023年にM&Aでグループ入りした中古車販売店「パティオ」の存在です。
岩﨑:実車を見ずに査定するとなると、「情報が少ない分、攻めた価格は出せないんじゃないか」と思われがちですが、私たちはあえてその逆をいっています。
現状、ある程度のリスクは自社で引き受ける覚悟をもって、積極的な金額提示をしています。
その前提として大きいのが、「パティオ」という小売りの出口を持っていることです。通常、買い取った車はオークションに流して再販するケースが多いですが、当社の場合は自社で整備して、パティオの店舗で直接小売りするという選択肢がある。
整備して売る分、多少の修復リスクを含んでいてもリカバリーがしやすくなりますし、小売りで販売すればオークションより利益幅が取れる可能性も高くなります。
オークション依存のビジネスモデルでは、どうしても仕入れ価格を抑える必要が出てきますが、小売りという出口戦略を持つことで、「多少高めに買っても、リターンが見込める」土台が整っているのです。
こうした出口戦略があるからこそ、他社よりも高く買える、攻めの査定ができる――それが車買取カルモくんの強みのひとつだと考えています。
「お客様第一」を徹底するホスピタリティ
車の買取市場においてユーザーのニーズはもちろん高額買取。しかし、それと並ぶほどに挙げられるのが安心感です。
中古車マーケット、特に車の買取に対して、不安を感じる人は少なくありません。実際、そうした印象を裏付けるようなトラブルが、数年前までは日常的に発生していました。
多くの買取事業者は、対面での査定や接客を通じて「顔を見て」「態度を見て」安心してもらい、そこから買取へとつなげていくスタイルを取っています。
そのなかで、車買取カルモくんは「非対面の形式」を取りながらも、口コミ評価で4.3点という高いスコアを獲得しています。
その理由について岩﨑氏は、「非対面であっても、お客様第一の姿勢を徹底するホスピタリティの積み重ねが、信頼につながっている」と語ります。

岩﨑:中古車買取って、どうしても「怖い」「怪しい」「しつこく連絡が来そう」みたいなイメージを持たれがちです。
ただ、私たち自身がカーリースという「サブスク型の非対面サービス」をベースにしてきたこともあり、もともと「丁寧でストレスのない体験」をどう届けるかをすごく重視してきました。
特に「お客様第一」のマインドは、社内全体で徹底しています。
たとえば電話対応ひとつにしても、早口にならないように気をつける、専門用語を使わずに噛み砕いて話す、声色やテンションをお客様に合わせる……そうしたホスピタリティの積み重ねを何より大事にしているんです。
接客スタイルも、営業っぽく押すのではなく、「最後まで安心して任せてもらえること」をゴールにしています。
なので、他社と比較して検討されているお客様には、無理に引き止めるようなことはせず、「ぜひ見積もりを比べてご判断ください」とお伝えしています。
実際に「比較したけど、やっぱりカルモくんの買取がよかった」と戻ってきてくださる方も少なくありません。
非対面だからこそ、電話越しの「印象」ってすごく重要なんです。顔が見えない取引だからこそ、お客様に「感じのいい会社だな」「ここなら信頼できそう」と思っていただけるような空気づくりを意識しています。
それが結果として、口コミにも反映されてきていると感じています。
確かな査定ロジックと「その先」の構想
2025年、既存のリース契約者を対象とした小規模な展開からスタートした「車買取カルモくん」。現在では、リース満了者の約4割が査定に進み、そのうち半数以上が実際に売却しているという好調な成果をあげています。こうした実績を積み重ねる中で、査定ロジックの精度にも自信が深まりつつあります。
今後は、カーリースを入口とするだけでなく、買取を入り口としながらも、「次に乗る車」や「その後のカーライフ」までを支える存在へと、サービスの幅を広げていく構想が見えてきました。
岩﨑:事業を始めたばかりのころは、「オンラインで見ずに査定して本当に大丈夫か?」という不安も正直ありました。
でも、実際に買い取った車両が、こちらの想定通りの価格でオークションや自社の小売チャネルで売却できていることから、我々の査定ロジックは現時点でも十分に通用する、と手応えを感じています。
そのうえで今後は、「売って終わり」ではなく、「売ったあとどうするか」までを含めた提案ができる体制を整えていきたいと思っています。
例えば、広告経由で買取に流入してきたお客様に対し、その後「次の車」としてリースや小売を提案する──。そういった一気通貫の体験設計ですね。これができるのは、私たちがもともとリースや保険といった複数サービスを内製しているからこそだと思います。
その流れを支える仕組みとして、契約直後の入金といった利便性も強化していきますし、延長保証や保険商品も含めた「ワンストップ・カーライフ・サポート」として、もっと広い商圏で展開していきたいです。
車の売却って、人生の中では意外と大きなイベントじゃないですか。
だからこそ、そこにきちんと寄り添い、「売ったあとも、ずっと頼れる存在」でありたいと思っています。
ユーザー起点の構造改革、その先へ。
非対面というスタイルは、ユーザーにとって「手軽」であると同時に、「不安」もつきまとう選択肢です。
車という高額な資産の売却において、その壁をどう越えるのか。
カルモくんが打ち出した答えは、「ホスピタリティの徹底」と「ユーザーに寄り添った体験設計」でした。
買取という機能自体は、どの事業者も似通っているかもしれません。
しかし、どう届けるか、どんな気持ちで受け取ってもらうか。そこに本気で向き合ったとき、サービスの本質は大きく変わるのだと、今回の取材で感じました。
非対面でも、安心して任せられる“体験”をつくれば、ユーザーは自然と選んでくれる。
その信念のもとに走り始めたカルモくんの挑戦は、車買取のこれからに、新たな選択肢を提示しています。
※この記事は2025年10月時点の情報で制作しています
この記事で紹介したサービス
基本サービス
サービス名 | 車買取カルモくん |
店舗持ち込み査定 | なし |
無料出張査定 | なし ※実車査定無しで見積もり |
無料車両引取り | あり |
対応地域 | 全国 |
セールスポイント
- 最低5,000円の買取保証あり
どんな状態の車でも最低5,000円以上の買取金額がつく点が特徴です。事故車・故障車・車検切れなど、再販が難しい車両にも一定の価値がつくため、廃車前の最後の選択肢としても利用されています。 - 完全オンライン対応、対面・来店不要
申し込みから査定・契約まで、すべて電話やオンラインで完結する仕組みです。実店舗への来店や査定員との対面が不要なので、時間や場所に縛られずに手続きを進めることができます。 - 査定への立ち会いも不要
自宅に査定員が訪問することなく、ユーザーの都合に合わせて売却が完了します。スケジュール調整の手間を省ける点も、利用者の負担軽減につながっています。
企業情報
企業名 | ナイル株式会社 |
設立 | 2007年1月15日 |
事業内容 | ホリゾンタルDX事業 自動車産業DX事業 グループ会社で中古車店舗運営 |
所在地 | 東京都品川区東五反田1-24-2 JRE東五反田一丁目ビル7F |
代表者 | 代表取締役社長 高橋飛翔 |