軽自動車を高く売るには?高く売るための方法や売るときの流れを解説

軽自動車を手放す際は、誰もが少しでも高く売る方法はないかと考えるでしょう。一般的に、中古車の買取価格は走行距離が長いと下がり、短いと上がるといわれていますが、必ずしもそうではありません。

軽自動車の買取価格は、売る方法やタイミング、車の状態など多くの要素に左右され、少しの違いによって10~20万円以上の差がつくこともめずらしくありません。そこで、軽自動車を高く売るために押さえておきたいポイントや売るときの流れ、必要書類などについて解説します。

この記事のポイント

  • ディーラーより中古車販売店のほうが買取価格は高くなる傾向がある
  • 買取価格は車のスペックや走行距離、車の状態、売る時期で変わる

目次

軽自動車を売るための3つの方法

軽自動車を売るための3つの方法

軽自動車を売るときは、売却先によって買取価格が変わるということを事前に押さえておく必要があります。おもな3つの売却方法とそれぞれのメリット・デメリットを確認しておきましょう。

1. 車を購入する店舗へ下取りに出す

ディーラーなど車を購入する店舗へ下取りに出すメリットは、買取店を探す手間を省くことができスムーズに手続きを進められる点です。また、年式の古い車や不人気の車種でも、一定価格で買い取ってもらえることもあります。

ただ、下取り価格にはリアルタイムの中古車相場が反映されにくく、人気車種であったりオプション装備が付いていたりする場合でも評価されないケースも多くあるため、買取価格は安くなりがちです。加えて、売却金額は新しい車の購入費から値引きされ、それ以外の用途には使えない点もデメリットといえます。

2. 中古車買取店に売る

中古車買取店に売るメリットは、リアルタイムの中古車相場が反映されるため、人気車種やカラーの車は高額査定が期待できる点でしょう。オプション装備も評価され、買取店間での価格競争もあるので、ディーラーで下取りに出すより買取価格は高めの傾向です。

一方デメリットとしては、売るタイミングを間違えると車がない期間や車が2台ある期間ができてしまうこと、一括査定などを利用すると複数業者から一斉に連絡がきて、対応に手間がかかることなどが挙げられます。

3. 個人に売る

ネットオークションなどを利用すれば、車を必要としている個人に直接乗っていた軽自動車を売ることもできます。この場合、相手の好みや交渉の仕方次第では、下取りや買取店以上に高値で売れる可能性があるでしょう。ただし、買い手がつかない場合もあり、トラブルになったときは自分で対応しなければならない点がデメリットといえます。

軽自動車の買取価格を左右する要素

軽自動車の買取価格を左右する要素

軽自動車の買取価格は、売るタイミングや売るときの車の状態によっても大きく変わります。そのため、単純に年式が古いから買取価格が安い、走行距離が短いから高値で売れるというわけではありません。

売るタイミング

1年のうちで車が最も高く売れるのは、中古車販売店の決算・半期決算直前の1~3月と9~10月といわれています。中古車販売店は買取店を兼ねていることが多く、決算までにできる限り多くの車を売りたいので、その前に買取りを強化するわけです。また、その時々の人気車種や人気カラーの車は査定価格が高くなる傾向があります。

なお、フルモデルチェンジがあると現行モデルの評価額は下がりやすいため、注意するようにしましょう。

車のスペックや売るときの状態

軽自動車を高く売るには、車のスペックや売るときの車の状態も大切です。以下のようなポイントが総合的に評価されます。

年式、車種、カラー、グレード

一般的に、年式が新しいもの、人気の車種やカラー、グレードが高い軽自動車のほうが査定額は高くなります。

走行距離

走行距離の目安は一般的に1年間で8,000km程度といわれていますが、この目安から長すぎても短すぎてもマイナス査定となる傾向があります。

車のコンディション

内装・外装に傷や傷みがなく、タイヤやエンジンなどの劣化が少ないほど査定額は高くなる傾向があります。

車検までの残り期間

車検まで1年以上ある場合はプラス査定となる傾向があります。1年未満の場合は査定にはあまり影響しません。

タバコやペットなどのにおいの有無

たばこやペットのにおいが付いていると、マイナス査定となります。

オプションの有無や安全装備のグレード

ドライブレコーダーやカーナビ、ETCなど需要の高いオプションや標準以上の安全装備が備わっていると、プラス査定につながりやすいでしょう。

高く売るためのポイント

高く売るためのポイント 

車の売却先や売るタイミング、車の状態などによって買取価格が変わることを踏まえた上で、高く売るためのポイントをまとめると次のようになります。

相場を知る

同じ車でも、その時々の市場での人気、年式、走行距離などで買取価格は変わるので、「△△なら平均〇〇円」という基準はありません。しかし、相場を知ることで価格交渉もしやすくなるので車種ごとの買取額相場は、一括査定サイトなどを利用して調べておきましょう。相場を見れば人気車種かどうかもわかり、価格交渉もしやすくなります

複数社から見積りを取る

中古車買取店の中でも査定額が高いところを選ぶには、複数の店舗に見積りを依頼するのが一番です。ウェブの一括査定サービスを利用すると、一度の入力で複数の中古車買取店に査定依頼ができ、手間をかけずに見積り金額を比較できます。

売るタイミングを選ぶ

売りたい軽自動車が現在市場で人気のある車種・カラーなら、売却には最適のタイミングといえます。売却を急がないのであれば、中古車販売店の決算・半期決算直前の1~3月、9~10月に合わせて売却するのがおすすめですが、年式が古くなるほど買取価格は下がる傾向にあるので、早期に売却したほうがいい場合もあります。

安全装備が付いているならアピールする

軽自動車はグレードによって安全装備が違うケースが少なくありません。安全装備の有無やレベルも査定価格に反映されるので、付いているなら積極的にアピールしましょう。

軽自動車を売る際の注意点

軽自動車を売る際の注意点

軽自動車を売る際は、車検証の名義や住所表記に注意する必要があります。特にローンで購入した車や相続した車、家族名義の車に乗っていた場合は改めて確認するようにしましょう。名義が本人のものでなかったり住所が違っていたりすると売却できないので、まず名義や住所変更の手続きを行う必要があります。

家族名義の場合

自分で名義変更の手続きをするか、中古車買取店などに名義変更を依頼することになります。自分で行う場合、費用はかかりませんが依頼する場合は手数料として12,000~15,000円ほどがかかります。

ローンで購入している場合は所有権解除が必要

ディーラーローンなど金融機関以外のカーローンで車を購入していた場合、車の所有権はディーラーやローン会社に留保されています。そのため、ローンを完済しても所有権が移るわけではなく、車を自分の名義にするには所有権解除の手続きが必要です。

また、ローン未完済の場合は、基本的に車の売却はできません。ただ、残債処理手続きまで行ってくれる買取業者やディーラーもあり、その場合は売却額からローンの残債を返済することになります。

軽自動車を売るときの流れ

軽自動車を売るときの流れは、下取りに出す場合も中古車買取店に売る場合も基本的に同じです。スムーズに売却手続きを進められるよう、流れを確認しておきましょう。

1. 査定依頼をする

まずはディーラーや中古車買取店などに直接車を持ち込んだり、ネットの一括査定サービスを利用したりして、査定を依頼します。査定額を比較するために、2~3社に依頼するのがいいでしょう。

2. 査定額を確認し、場合によっては金額交渉を行う

査定結果が出たら、各社の査定内容や金額を確認します。査定額に納得ができなければ金額の交渉を行いましょう

3. 売買契約書に記入する

納得できる査定額であれば売買契約の締結へと進みます。契約書に必要事項を記入し、署名・捺印を行い、車検証などの必要書類を準備します。ETCカードの抜き忘れがないか、ナビの履歴は消去しているかなどのチェックも忘れないようにしましょう。

4. 車を引き渡し、入金を確認する

車の引き渡しをもって売却手続きは終了となります。入金までの期間は店舗により異なりますが、一般的に3日~1週間ほどで指定口座へ振り込まれます。なお、ディーラーに下取りを依頼した場合は、売却代金は次に乗る車の購入費にあてられます

軽自動車を売るときに必要な書類

軽自動車を売るときに必要な書類

軽自動車を売却する際に必要な書類は以下のとおりです。スムーズに手続きを進めるためにも、あらかじめそろえておきましょう。

●自動車検査証
車検証のことで、その車が保安基準に適合していることを示すものです。記載されている住所や氏名が違っている場合は、管轄の軽自動車検査協会で変更手続きをしておきましょう。

●自賠責保険証明書
車を所有する人が必ず加入しなければならない自賠責保険の証明書です。

●軽自動車税(種別割)納税証明書
毎年4月1日時点で軽自動車を所有している人に課される「軽自動車税(種別割)」を払ったことの証明書です。最新のものを用意しておきましょう。

●振込口座情報
売却代金が振り込まれる金融機関口座の情報です。

●印鑑
通常の認印です。実印や印鑑証明書を用意する必要はありません。

●リサイクル券
日本では、新車を購入する際に車の「リサイクル料」を支払うことが義務付けられています。リサイクル券とは、その費用を支払ったことを証明するための書類で、売却する車が2005年以降に新車で購入したものなら、購入時にもらっています。もらっていない場合や紛失してしまった場合は、なくてもかまいません。

●その他追加書類
このほか地域によっては、車の保管場所が間違いなく自分の土地であることを示す「保管場所使用権原疎明書面(自認書)」の提出を求められることもあります。

軽自動車を高く売るなら、信頼できる買取業者を見つけ、適切な時期に売却しよう

軽自動車を高く売るのに大切なのは、タイミングと売り方、車の状態の3つです。1~3月など高く売れる時期を選び、ディーラー下取りではなく中古車買取店を利用すること、安全装備をアピールすること、売却に積極的な姿勢を見せて交渉することなどが、高く売る上でのポイントになります。

よくある質問

軽自動車を高く売るためのポイントは?
売却の時期、売却先がポイントです。車の買取価格は1~3月と9~10月に高くなる傾向があり、フルモデルチェンジ後は現行車の買取価格は下がります。また一般的に、ディーラーの下取りより中古車販売店のほうが買取価格は高くなる傾向です。
高額査定につなげるには、どんなところに注意すればいい?
ウェブの一括査定サービスを利用して、複数の中古車買取店で見積りを取るのがおすすめです。また、グレードの高い安全装備が備わっているなど、アピールできる点はしっかり伝えておくと、査定額アップが期待できます。

※記事の内容は2025年7月時点の情報で制作しています。

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